高マンガン鋼/非磁性鋼/クラッド鋼
”鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)”に分類されている用語のうち、『高マンガン鋼』、『非磁性鋼』、『クラッド鋼』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の用途別製品及び品質に関する主な用語として、鉄鋼用語(製品及び品質)(JIS G 0203)において、”鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)”に分類されている用語には、以下の、『高マンガン鋼』、『非磁性鋼』、『クラッド鋼』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(製品及び品質)
⇒【鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)】
分類: 鉄鋼用語(製品及び品質) > 鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)
番号: 4505
用語: 高マンガン鋼
定義:
一般にマンガン11%以上を主合金成分とし、オーステナイト組織を示す非磁性の合金鋼。
冷間加工による硬化が大きいので耐磨耗性部品に用いられる。
また、非磁性という特性をもつことから電磁気部材にも用いられる。
対応英語(参考):
austenitic high manganese steels
分類: 鉄鋼用語(製品及び品質) > 鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)
番号: 4506
用語: 非磁性鋼
定義:
炭素、マンガン、ニッケル、クロム、窒素などを主な合金成分とし、オーステナイト組織を示す非磁性の合金鋼。
組成的には、高マンガン系、高ニッケル系およびこれらの中間タイプの3種に大別される。
例えば、発電機、継電器などの電磁気部材、核融合設備及びリニアモーターカーの部材などに用いられる。
対応英語(参考):
non-magnetic steels
分類: 鉄鋼用語(製品及び品質) > 鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)
番号: 4520
用語: クラッド鋼(※1)
定義:
この範疇(範ちゅう)には、耐磨耗性又は耐化学腐食性のある鋼又は合金とクラッドした鋼板及び鋼帯がある。
また、通常は圧延で、しかし、ときには爆着又は他の溶接プロセスによって、耐磨耗性又は耐化学腐食性のある鋼又は合金を接着した鋼板及び鋼帯も含まれる。
合わせ鋼材ともいう。
なお、極軟鋼、軟鋼、低合金鋼などを母材の片面に合わせ材をクラッドさせたものを片面クラッド鋼、両面に合わせ材をクラッドさせたものを両面クラッド鋼という。
対応英語(参考):
clad steels
(※1)
クラッド鋼には、ステンレスクラッド鋼、ニッケル及びニッケル合金クラッド鋼、チタンクラッド鋼、銅及び銅合金クラッド鋼などがあり、それぞれ以下のJIS規格があります。
JIS G 3601
ステンレスクラッド鋼
JIS G 3602
ニッケル及びニッケル合金クラッド鋼
JIS G 3603
チタンクラッド鋼
JIS G 3604
銅及び銅合金クラッド鋼
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