鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

ばね鋼/快削鋼/軸受鋼/磁石鋼



”鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)”に分類されている用語のうち、『ばね鋼』、『快削鋼』、『軸受鋼』、『磁石鋼』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の用途別製品及び品質に関する主な用語として、鉄鋼用語(製品及び品質)(JIS G 0203)において、”鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)”に分類されている用語には、以下の、『ばね鋼』、『快削鋼』、『軸受鋼』、『磁石鋼』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(製品及び品質)
⇒【鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)】


分類: 鉄鋼用語(製品及び品質) > 鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)

番号: 4501

用語: ばね鋼(※1)

定義:
炭素系、シリコンマンガン系、マンガンクロム系、クロムバナジウム系などの鋼で、主として熱間で重ね板ばね、コイルばねなどに成形し熱処理を行ってばね性を付与する鋼。
広義のばね鋼としては、ピアノ線、硬鋼線、ステンレス鋼線、オイルテンパー線、冷間圧延鋼帯などのように冷間加工及び熱処理によってばね性能を高め、そのまま線ばね、薄板ばねなど小物ばねに成形する鋼も含む。

対応英語(参考):
spring steels


分類: 鉄鋼用語(製品及び品質) > 鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)

番号: 4502

用語: 快削鋼

定義:
りん、硫黄、鉛、セレン、テルル、カルシウムなどを単独又は複合で添加し、被削性を付与した鋼。

対応英語(参考):
free cutting steels


分類: 鉄鋼用語(製品及び品質) > 鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)

番号: 4503

用語: 軸受鋼

定義:
転がり軸受の球、ころ、内輪、外輪に使用される合金鋼。
高速で変動する繰り返し荷重に耐える必要性から高い疲れ強さと耐磨耗性が要求されるので、鋼の清浄度や組織の均一性を重視して製造される。
一般に高炭素低クロム鋼が代表的鋼種である。

対応英語(参考):
bearing steels


分類: 鉄鋼用語(製品及び品質) > 鋼材(熱処理用鋼、特殊用途鋼)

番号: 4504

用語: 磁石鋼

定義:
クロム、アルミニウム、ニッケル、コバルトなどの合金元素を添加した合金鋼で、焼入硬化、析出硬化などによって保磁力と残留磁束密度の高い永久磁石特性をもつ鋼。

対応英語(参考):
magnetic steels


(※1)
ばね鋼については、以下のJIS規格があります。

JIS G 4801
ばね鋼鋼材

この規格では、重ね板ばね、コイルばね、トーションバーなど主として熱間成形ばねに使用するばね鋼鋼材について規定されています。
この規格で規定されているバネ鋼鋼材の種類には以下の8種類が規定されています。
・SUP6(シリコンマンガン鋼鋼材)
・SUP7(シリコンマンガン鋼鋼材)
・SUP9(マンガンクロム鋼鋼材)
・SUP9A(マンガンクロム鋼鋼材)
・SUP10(クロムバナジウム鋼鋼材)
・SUP11A(マンガンクロムボロン鋼鋼材)
・SUP12(シリコンクロム鋼鋼材)
・SUP13(クロムモリブデン鋼鋼材)