鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

不感帯/接触媒質/標準試験片/対比試験片/基本表示/ビーム路程



”非破壊試験”の中の、”超音波探傷試験”に分類されている用語のうち、『不感帯』、『接触媒質』、『標準試験片(超音波探傷試験の)』、『対比試験片(超音波探傷試験の)』、『基本表示』、『ビーム路程』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”非破壊試験”のうちの”超音波探傷試験”に分類されている用語には、以下の、『不感帯』、『接触媒質』、『標準試験片(超音波探傷試験の)』、『対比試験片(超音波探傷試験の)』、『基本表示』、『ビーム路程』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【非破壊試験 > 超音波探傷試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 非破壊試験 > 超音波探傷試験

番号: 5205

用語: 不感帯

定義:
送信パルス及びくさび内エコーのために探傷ができない範囲。

対応英語(参考):
dead zone


分類: 鉄鋼用語(試験) > 非破壊試験 > 超音波探傷試験

番号: 5206

用語: 接触媒質

定義:
探触子と試験体との間に入れる音響結合用の媒質。
主として、水、油、グリセリン、まれに水ガラスなどが用いられる。

対応英語(参考):
couplant,
coupling medium,
transmitting medium


分類: 鉄鋼用語(試験) > 非破壊試験 > 超音波探傷試験

番号: 5207

用語: 標準試験片(超音波探傷試験の)

定義:
材質、形状、寸法が規定され、超音波的にも検定された試験片。
探傷器の性質試験又は感度調整などに用いられる。

対応英語(参考):
standard test block,
calibration block


分類: 鉄鋼用語(試験) > 非破壊試験 > 超音波探傷試験

番号: 5208

用語: 対比試験片(超音波探傷試験の)

定義:
探傷器の感度調整及び距離振幅曲線の作成などを目的として製作される試験片。
試験体と同一材質、寸法のものが用いられることが多い。

対応英語(参考):
reference block


分類: 鉄鋼用語(試験) > 非破壊試験 > 超音波探傷試験

番号: 5209

用語: 基本表示

定義:
探触子から供給される情報を、ブラウン管の横軸に伝ぱ(播)距離、縦軸にエコー高さとして表示するもの。
Aスコープ表示ともいう。

対応英語(参考):
A-scope presentation,
A-scan display


分類: 鉄鋼用語(試験) > 非破壊試験 > 超音波探傷試験

番号: 5210

用語: ビーム路程

定義:
超音波ビームが試験体中を通過した片道の距離。
タンデム走査及びまたぎ走査のときは、超音波ビームが試験体中を通過した距離の1/2の距離をとる。

対応英語(参考):
beam path distance


(※1)
探触子とは、主に垂直探触子と斜角探触子に大別される、振動子をケースなどに組み入れて取り扱いに便利なようにしたもののことです。
なお、探触子の性能の測定方法については、以下のJIS規格があります。

JISZ2350
超音波探触子の性能測定方法

この規格では、公称周波数0.5MHz以上15MHz以下の超音波探触子の性能測定方法について規定されています。