鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

膜厚試験/付着量試験/電解はく離法/蛍光X線法/塩化アンチモン法



”腐食防食試験”の中の、”表面処理鋼材関係”に分類されている用語のうち、『膜厚試験』、『付着量試験』、『電解はく離法』、『蛍光X線法』、『塩化アンチモン法』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”腐食防食試験”のうちの”表面処理鋼材関係”に分類されている用語には、以下の、『膜厚試験』、『付着量試験』、『電解はく離法』、『蛍光X線法』、『塩化アンチモン法』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【腐食防食試験 > 表面処理鋼材関係】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 腐食防食試験 > 表面処理鋼材関係

番号: 4401

用語: 膜厚試験(※1)

定義:
めっき、塗装、酸化皮膜などの皮膜厚さを測定する試験。
膜厚試験には、次の四つの方法がある。
(1)直接、マイクロメータや顕微鏡で測定するもの。
(2)化学的に皮膜を溶解して、皮膜質量から膜厚を算定するもの。
(3)電気化学的に皮膜を電解はく離して電位の時間的変化を調べ、比較溶解に消費した電気量から算定するもの。
(4)その他、電気磁気的方法、放射線などを利用するもの。

対応英語(参考):
coating thickness test


分類: 鉄鋼用語(試験) > 腐食防食試験 > 表面処理鋼材関係

番号: 4402

用語: 付着量試験

定義:
金属素地にめっきされた付着量を測定する試験。
めっきの種類によって種々の測定方法がある。

対応英語(参考):
coating mass test


分類: 鉄鋼用語(試験) > 腐食防食試験 > 表面処理鋼材関係

番号: 4403

用語: 電解はく離法

定義:
電解溶液中でめっき層を電気化学的に除去するときの試料の電位・時間曲線を求め、これからめっきの付着量を測定する試験。
亜鉛、すず、クロムなどの付着量試験に用いられる。

対応英語(参考):
electrolytic stripping method


分類: 鉄鋼用語(試験) > 腐食防食試験 > 表面処理鋼材関係

番号: 4404

用語: 蛍光X線法

定義:
X線をめっき面に照射した場合に、めっき厚さに比例して放射される蛍光X線量を測定して検量曲線から付着量を求める試験。
亜鉛、すず、アルミニウム、クロムなど付着量試験に用いられる。

対応英語(参考):
fluorescent X-ray method


分類: 鉄鋼用語(試験) > 腐食防食試験 > 表面処理鋼材関係

番号: 4405

用語: 塩化アンチモン法

定義:
塩化アンチモンをインヒビターとして加えた塩酸溶液を用いて、付着している亜鉛を合金層に達するまで溶かすことによって付着量を求める試験。
亜鉛の付着量試験に用いられる。

対応英語(参考):
antimony chloride method


(※1)
塗装の膜厚試験に関しては、以下のJIS規格があります。

JIS K 5600-1-7
塗料一般試験方法−第1部:通則−第7節:膜厚

この規格では、被塗物基板に塗装された有機系塗料の厚さの測定に適用するいくつかの試験方法について規定されています。