鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

鋼の焼入性試験/ジョミニー式一端焼入方法/焼入性曲線/焼入性図表



”鋼質試験”の中の、”硬化層及び脱炭層深さ試験”に分類されている用語のうち、『鋼の焼入性試験』、『ジョミニー式一端焼入方法』、『焼入性曲線』、『焼入性図表』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”鋼質試験”のうちの”硬化層及び脱炭層深さ試験”に分類されている用語には、以下の、『鋼の焼入性試験』、『ジョミニー式一端焼入方法』、『焼入性曲線』、『焼入性図表』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【鋼質試験 > 硬化層及び脱炭層深さ試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 硬化層及び脱炭層深さ試験

番号: 3231

用語: 鋼の焼入性試験

定義:
鋼の焼入性
(※1)を測定する試験。
ジョミニー式一端焼入方法、シェファードP-F試験方法、SAC焼入性試験方法などがある。

対応英語(参考):
hardenability test for steel


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 硬化層及び脱炭層深さ試験

番号: 3232

用語: ジョミニー式一端焼入方法

定義:
丸棒試験片を一様に規定焼入温度に加熱した後、噴水によって、その一方の端面だけを水冷し、軸線に沿ってその表面硬さを測定して、焼入性を表す方法。

対応英語(参考):
Jominy end quenching method


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 硬化層及び脱炭層深さ試験

番号: 3233

用語: 焼入性曲線

定義:
ジョミニー式一端焼入方法によって求められた焼入端からの距離と硬さの関係を表した曲線。

対応英語(参考):
hardenability curve


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 硬化層及び脱炭層深さ試験

番号: 3234

用語: 焼入性図表

定義:
ジョミニー式一端焼入方法による試験片の両面で得られた対応する点の硬さの平均値を求め、軸方向にわたる硬さの推移を記録した図表。
図表の縦軸は、測定した対応する点の硬さの平均値を、横軸は、試験片の焼入端面から測定点までの距離を示す。

対応英語(参考):
hardenability chart


(※1)
焼入性とは、鋼がマルテンサイト又はベイナイトなどへ変態しやすいことによって焼入硬化が得やすいことを表す性能のことです。
焼入性試験方法については、以下のJIS規格があります。

JIS G 0561
鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)

この規格では、鋼の焼入性をジョミニー式一端焼入法によって測定する試験方法について規定されています。