鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

熱処理粒度/細粒鋼/粗粒鋼/混粒/平均粒度番号



”鋼質試験”の中の、”組織試験”に分類されている用語のうち、『熱処理粒度』、『細粒鋼』、『粗粒鋼』、『混粒』、『平均粒度番号』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”鋼質試験”のうちの”組織試験”に分類されている用語には、以下の、『熱処理粒度』、『細粒鋼』、『粗粒鋼』、『混粒』、『平均粒度番号』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【鋼質試験 > 組織試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 組織試験

番号: 3114

用語: 熱処理粒度

定義:
鋼に所定のオーステナイト化処理又は固溶化熱処理を施したときのオーステナイト結晶粒度。
熱処理粒度試験方法によって求められる。
熱処理粒度試験方法には、徐冷法、2回焼入法、焼入焼戻法、一端焼入法、酸化法、固溶化熱処理法、焼入法などがある。

対応英語(参考):
heat treated grain size


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番号: 3115

用語: 細粒鋼

定義:
オーステナイト結晶粒度番号が5以上の鋼。

対応英語(参考):
fine grained steel


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 組織試験

番号: 3116

用語: 粗粒鋼

定義:
オーステナイト結晶粒度番号が5未満の鋼。

対応英語(参考):
coarse grained steel


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 組織試験

番号: 3117

用語: 混粒

定義:
1視野内において、最大頻度を有する粒度番号の粒からおおむね3以上異なった粒度番号の粒が偏在し、これらの粒が約20%以上の面積を占める状態若しくは視野間において3以上異なる粒度番号の視野が存在する状態。

対応英語(参考):
mixed grain


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番号: 3118

用語: 平均粒度番号

定義:
結晶粒度試験
(※1)において、各視野についての判定結果から次式によって算出される粒度番号。
M={?(a×b)}/?b
ここに、
m:平均粒度番号
a:各視野における粒度番号
b:同一粒度番号を示す視野数。

対応英語(参考):
average grain wire number


(※1)
結晶粒度試験に関して、伸銅品の結晶粒度試験については以下のJIS規格があります。

JISH0501
伸銅品結晶粒度試験方法