鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

オーステナイト結晶粒度/オーステナイト結晶粒度番号/浸炭粒度



”鋼質試験”の中の、”組織試験”に分類されている用語のうち、『オーステナイト結晶粒度』、『オーステナイト結晶粒度番号』、『浸炭粒度』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”鋼質試験”のうちの”組織試験”に分類されている用語には、以下の、『オーステナイト結晶粒度』、『オーステナイト結晶粒度番号』、『浸炭粒度』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【鋼質試験 > 組織試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 組織試験

番号: 3111

用語: オーステナイト結晶粒度

定義:
鋼を焼なまし、焼ならし、焼入れ、浸炭その他の目的で変態点(Ac3、Ac1、又は Acm)以上又は固溶化熱処理の温度に加熱したとき、その温度及び保持時間によって定まる結晶粒の大きさ。
粒度番号で表す。

対応英語(参考):
austenitic grain size


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 組織試験

番号: 3112

用語: オーステナイト結晶粒度番号

定義:
オーステナイト結晶粒の大きさを表す番号。
1mm2中のオーステナイト結晶粒の数nとオーステナイト結晶粒度番号Nとの間には次の関係式が成り立つ。
n=2N+3
又は
N={log(n)/0.301}-3
浸炭粒度と熱処理粒度とがあり、いずれも通常、標準図と比較して判定する。

対応英語(参考):
austenitic grain size number


分類: 鉄鋼用語(試験) > 鋼質試験 > 組織試験

番号: 3113

用語: 浸炭粒度

定義:
鋼に所定の浸炭を施したときのオーステナイト結晶粒度。
主として浸炭して使用する鋼種について適用し、浸炭粒度試験方法によって求められる。
浸炭粒度試験方法は、試験片を所定条件で浸炭して得られる浸炭層のミクロ組織から測定する方法である。

対応英語(参考):
carburized grain size


(※1)
固溶化熱処理とは、析出物を固溶体(2種以上の元素によって形成される均一な固体の結晶質の相)中に溶け込ませるための熱処理のことです。