鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

荷重-伸び線図/応力-ひずみ線図,S-S曲線/引張速度/伸び値の換算



”機械試験”の中の、”引張試験”に分類されている用語のうち、『荷重-伸び線図』、『応力-ひずみ線図,S-S曲線』、『引張速度』、『伸び値の換算』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”機械試験”のうちの”引張試験”に分類されている用語には、以下の、『荷重-伸び線図』、『応力-ひずみ線図,S-S曲線』、『引張速度』、『伸び値の換算』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【機械試験 > 引張試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 引張試験

番号: 1137

用語: 荷重-伸び線図

定義:
引張試験の全過程における試験片に加えた荷重とそれに伴う伸びとの関係を表す曲線。

対応英語(参考):
load-elongation diagram,
load-extension diagram


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 引張試験

番号: 1138

用語: 応力-ひずみ線図,S-S曲線

定義:
引張試験の全過程における試験片平行部の公称応力と伸びとの関係を表す曲線。

対応英語(参考):
stress-strain diagram,
stress-strain curve


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 引張試験

番号: 1151

用語: 引張速度

定義:
引張試験において、試験片に変形(伸び)を生じさせる速さ。
JISでは、次のいずれかで、この速さを指定している。
(1)応力増加率:
試験片平行部の公称応力の単位時間当たりの増加割合。
(2)ひずみ増加率:
試験片の標点間の全伸び(%)の単位時間当たりの増加割合。
(3)経過時間:
引張試験の全過程中のある区間における所要時間。

対応英語(参考):
speed of testing rate of stressing,
elastic stress rate,
rate of straining elapsed teime


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 引張試験

番号: 1152

用語: 伸び値の換算

定義:
試験片の形状寸法と破断伸び値との関係式を利用して、ある試験片で得られた破断伸び値からことなる形状寸法の試験で得られる破断伸び値を推定すること。
代表的な関係式として、次のものがある。
Barbaの式:ΔL=a+bL0
Oliverの式:ε=k[(√A/L0)]n
ここに、
ΔL=破断試験片の伸び量
ε=破断伸び(%)
(※1)
L0=標点距離
A=平行部の断面積
a、b、k、n:定数
一般には、Oliverの式がよく用いられ、(L0/√A)=K の試験片の破断伸びε と (L0'/√A)=K' の試験片の破断伸びε' との間での破断伸びの換算は、
ε'=ε(K/K')n

対応英語(参考):
conversion of elongation value


(※1)
破断伸びとは、試験片破断後における永久伸び(引張試験において、ある荷重を加え、次にこれを除去した後における標点間の長さと評点距離との差)のことです。