鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

アイゾット衝撃値/脆性破面率/延性破面率/横膨出



”機械試験”の中の、”衝撃試験”に分類されている用語のうち、『アイゾット衝撃値』、『脆性破面率』、『延性破面率』、『横膨出』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”機械試験”のうちの”衝撃試験”に分類されている用語には、以下の、『アイゾット衝撃値』、『脆性破面率』、『延性破面率』、『横膨出』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【機械試験 > 衝撃試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 衝撃試験

番号: 1334

用語: アイゾット衝撃値

定義:
アイゾット衝撃試験における吸収エネルギー。
(※1)
ただし、3個の切欠き部をもつJIS 2号試験片を用いた場合には、各切欠きについて求めた吸収エネルギーの平均値をアイゾット衝撃値とする。

対応英語(参考):
Izod impact value


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 衝撃試験

番号: 1335

用語: 脆性破面率

定義:
試験片の破面の全面積に対する脆性破面の面積の百分率。
脆性破面とは、多くの結晶粒がへき開破壊又は脆性破壊して輝いてみえる破面をいう。
B(%)=(C/A)×100
ここに、
B:脆性破面率
A:破面の全面積
C:脆性破面の面積

対応英語(参考):
percentage brittle fracture,
percentage cleavage fracture,
percentage crystalline fracture


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 衝撃試験

番号: 1336

用語: 延性破面率

定義:
試験片の破面の全面積に対する延性破面の面積の百分率。
延性破面とは、繊維状にせん断破壊し、にぶく輝きのない破面をいう。
S(%)=(F/A)×100
ここに、
S:延性破面率
A:破面の全面積
F:延性破面の面積

対応英語(参考):
percentage ductile fracture,
percentage shear fracture,
percentage fibrous fracture,


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 衝撃試験

番号: 1337

用語: 横膨出

定義:
試験片の衝撃側(切欠き部の反対側)における幅の原寸法に対する増加量。
横膨出=a-b (単位mm)
図11 横膨出
図11 横膨出

対応英語(参考):
lateral expansion


(※1)
吸収エネルギーとは、衝撃試験において、試験片を破断するのに要したエネルギーのことです。