鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

クリープ試験/クリープ試験片/クリープひずみ/時間ひずみ



”機械試験”の中の、”クリープ試験”に分類されている用語のうち、『クリープ試験』、『クリープ試験片』、『クリープひずみ』、『時間ひずみ』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”機械試験”のうちの”クリープ試験”に分類されている用語には、以下の、『クリープ試験』、『クリープ試験片』、『クリープひずみ』、『時間ひずみ』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【機械試験 > クリープ試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > クリープ試験

番号: 1800

用語: クリープ試験

定義:
試験片を一定の温度に保持し、これに一定の荷重を加えて、時間と共に変化するひずみを測定する試験。
その結果からクリープ曲線及びクリープ強さ
(※1)を求める。
応力の種類によって引張クリープ試験、圧縮クリープ試験などに分類される。

対応英語(参考):
creep test


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > クリープ試験

番号: 1811

用語: クリープ試験片

定義:
クリープ試験に用いる試験片。
JISでは、標準試験片は、原則として円形断面で、その径は10mmであり、場合によっては 6mm、8mm 又は 12mm を使用してもよく、標点距離は、いずれも原則として径の5倍と規定されている。
円形断面の試験片を採取できないときは板状試験片でもよい。

対応英語(参考):
creep test piece,
creep test specimen


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > クリープ試験

番号: 1821

用語: クリープひずみ

定義:
クリープ試験中に生じたひずみ。
一般に遷移クリープひずみ(第1次クリープひずみ)、定常クリープひずみ(第2次クリープひずみ)及び加速クリープひずみ(第3次クリープひずみ)の合計されたものをいう。

対応英語(参考):
creep strain


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > クリープ試験

番号: 1822

用語: 時間ひずみ

定義:
クリープ試験における負荷直後のひずみ。
図のε0で、瞬間的な弾性ひずみと塑性ひずみからなる。
図23 ステンレス鋼SUS304Hの引張クリープ曲線の例
ε0:瞬間ひずみ
ε1:遷移クリープ終了までのひずみ
ε2:加速クリープ開始までのひずみ
εR:破断ひずみ
εm:最小クリープ速度
t1:定常クリープの開始時間
t2:加速クリープの開始時間
tR:破断時間
図23 ステンレス鋼SUS304Hの引張クリープ曲線の例

対応英語(参考):
instantaneous strain


(※1)
クリープ強さとは、一定の温度下で規定した負荷時間に規定したひずみを生じる応力のことです。