鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

切欠き係数/形状係数/切欠き感度係数



”機械試験”の中の、”疲れ試験”に分類されている用語のうち、『切欠き係数』、『形状係数』、『切欠き感度係数』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”機械試験”のうちの”疲れ試験”に分類されている用語には、以下の、『切欠き係数』、『形状係数』、『切欠き感度係数』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【機械試験 > 疲れ試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 疲れ試験

番号: 1782

用語: 切欠き係数

定義:
平滑試験片
(※1)の疲れ強さを、切欠き試験片の疲れ強さで除した値。
βの記号を用いる。

対応英語(参考):
fatigue notch factor,
fatigue strength reduction ratio


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 疲れ試験

番号: 1783

用語: 形状係数

定義:
切欠き試験片に荷重を負荷したとき、応力集中部について弾性的に計算した最高応力を、その部分の呼び応力で除した値。
応力集中係数と同意。
αの記号を用いる。

対応英語(参考):
stress concentration factor


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 疲れ試験

番号: 1784

用語: 切欠き感度係数

定義:
切欠き試験片の形状、寸法及び材質による切欠き係数と形状係数との一致の程度(切欠きに対する感度)を表す係数。
ηの記号を用いる。
η=(β-1)/(α-1)。
ηは、一般に切欠き試験片の形状及び寸法によって異なる。
β=α ならば、η=1 であり、材料は切欠きに敏感であるといい、β>αならば、η=0 であるので切欠きによる疲れ強さの低下はなく切欠きに鈍感といえる。

対応英語(参考):
fatigue notch sensitivity factor


(※1)
平滑試験片とは、試験部分の断面寸法が試験片軸方向のある長さにわたり同一であるか、又は著しく変化しない試験片で、切欠きによる応力集中部をもたない試験片のことです。