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J1c試験/大形脆性破壊試験,大形試験/ディープノッチ試験



”機械試験”の中の、”脆性破壊試験”に分類されている用語のうち、『J1c試験(じぇーわんしーしけん)』、『大形脆性破壊試験,大形試験』、『ディープノッチ試験』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼及び鋼製品の試験に関する主な用語として、鉄鋼用語(試験)(JIS G 0202)において”機械試験”のうちの”脆性破壊試験”に分類されている用語には、以下の、『J1c試験』、『大形脆性破壊試験,大形試験』、『ディープノッチ試験』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(試験)
⇒【機械試験 > 脆性破壊試験】


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 脆性破壊試験

番号: 1605

用語: J1c試験(じぇーわんしーしけん)

定義:
J積分基準を用いて脆性破壊に関する評価を行うための材料の破壊靱性値J1cを求める試験。
図15 コンパクト試験片によるJ1c試験
図15 コンパクト試験片
(※1)によるJ1c試験

対応英語(参考):
J1c test


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 脆性破壊試験

番号: 1611

用語: 大形脆性破壊試験,大形試験

定義:
大形の試験片又は試験体を用いて行う脆性破壊試験。
例えば、次のようなものがある。
ディープノッチ試験(1612参照)。
溶接縦継手切欠き引張試験(1613参照)。
二重引張試験(1614参照)。
ロバートソン(Robertson)試験
エッソ(ESSO)試験
DCB(double cantilever beam)試験
内圧破壊試験(圧力容器、ラインパイプなど)
構造物要素又は構造模型破壊試験

対応英語(参考):
large scale brittle fracture test,
large scale test


分類: 鉄鋼用語(試験) > 機械試験 > 脆性破壊試験

番号: 1612

用語: ディープノッチ試験

定義:
脆性破壊発生に関する大形試験の一種。
試験片幅に対して十分深く鋭い切欠きを設け、静的引張荷重を加えて行う。
図16 ディープノッチ試験
(a)両端切欠き試験片(左図)
(b)中央切欠き試験片(右図)
備考:W=400、a=80又は120、L=500が一般的
図16 ディープノッチ試験

対応英語(参考):
deep notch test


(※1)
コンパクト試験片については、以下のJIS規格の附属書に規定があります。

JIS G 0564
金属材料−平面ひずみ破壊じん(靱)性試験方法