焼戻ぜい性/焼戻割れ/テンパカラー/時効硬化
”焼入れ、焼戻し及び時効”に分類されている用語のうち、『焼戻ぜい性』、『焼戻割れ』、『テンパカラー』、『時効硬化』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”焼入れ、焼戻し及び時効”に分類されている用語には、以下の、『焼戻ぜい性』、『焼戻割れ』、『テンパカラー』、『時効硬化』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(熱処理)
⇒【焼入れ、焼戻し及び時効】
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼入れ、焼戻し及び時効
番号: 3223(3.143)
用語: 焼戻ぜい性
定義:
特定の温度で均熱、又はこれらの温度を徐冷するとき、特定の焼入焼戻鋼に影響を及ぼすぜい性。
備考1.
500℃前後の焼戻しで生じる一時焼戻ぜい性及びさらに高い温度の焼戻し後の徐冷で生じる二次焼戻ぜい性を高温焼戻ぜい性といい、300℃前後の温度に焼き戻した場合にみられる焼戻ぜい性を低温焼戻ぜい性という。
備考2.
このぜい性は、母剤金属の衝撃強度についての遷移曲線を高温側へ移動させる。550℃を超える温度へ再加熱し急冷することによって消滅する。
対応英語(参考):
temper brittleness
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼入れ、焼戻し及び時効
番号: 3224
用語: 焼戻割れ
定義:
焼入れした鉄鋼を焼戻しする際、急熱、急冷又は組織変化のために生じる割れ。
対応英語(参考):
tempering crack
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼入れ、焼戻し及び時効
番号: 3225
用語: テンパカラー
定義:
焼戻しの際に鉄鋼の表面に現れる酸化膜の色。
対応英語(参考):
temper colour
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼入れ、焼戻し及び時効
番号: 3226
用語: 時効硬化
定義:
急冷又は冷間加工した鉄鋼が時効によって硬化する現象。
対応英語(参考):
age hardening
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