マルエージ/ブルーイング/焼入性/焼入性バンド
”焼入れ、焼戻し及び時効”に分類されている用語のうち、『マルエージ』、『ブルーイング』、『焼入性』、『焼入性バンド』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”焼入れ、焼戻し及び時効”に分類されている用語には、以下の、『マルエージ』、『ブルーイング』、『焼入性』、『焼入性バンド』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(熱処理)
⇒【焼入れ、焼戻し及び時効】
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼入れ、焼戻し及び時効
番号: 3137(3.96)
用語: マルエージ
定義:
鋼に要求される機械的性質を与える目的で、非常に低い炭素含有量のため軟らかいマルテンサイトを生じる鋼に対して、固溶化熱処理に引き続いて行われる析出硬化処理。
対応英語(参考):
marageing
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼入れ、焼戻し及び時効
番号: 3138(3.14)
用語: ブルーイング
定義:
鉄鋼製品を、酸化媒体中で、その研磨した表面が青色の酸化物の薄い、連続的な、密着性の高い膜で覆われるような温度で処理する操作。
対応英語(参考):
blueing
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼入れ、焼戻し及び時効
番号: 3201(3.72)
用語: 焼入性
定義:
鋼がマルテンサイト又はベイナイトなどへ変態しやすいことによって焼入硬化が得やすいことを表す性能。
備考:
焼入性は、通常、ジョミニー曲線のような、焼入れによって得られる硬化と焼入表面からの距離との関係で特徴づけられる。
焼入性試験方法については、JIS G 0561(※1) を用いると便利である。
対応英語(参考):
hardenability
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼入れ、焼戻し及び時効
番号: 3202
用語: 焼入性バンド
定義:
同一鋼種の化学成分及び結晶粒度のばらつきによる焼入性曲線のばらつきの範囲をバンドで表したもの。
備考: Hバンド(H band)ともいう。Hバンドが定められた鋼をH鋼という。
対応英語(参考):
hardenability band
(※1)
焼入性試験方法について規定されているJIS規格は以下です。
JIS G 0561
鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
この規格では、鋼の焼入性をジョミニー式一端焼入法によって測定する試験方法について規定されています。
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