焼ならし/焼なまし
”焼ならし及び焼なまし”に分類されている用語のうち、『焼ならし』、『焼なまし』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”焼ならし及び焼なまし”に分類されている用語には、以下の、『焼ならし』、『焼なまし』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(熱処理)
⇒【焼ならし及び焼なまし】
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼ならし及び焼なまし
番号: 2101(3.102)
用語: 焼ならし
定義:
オーステナイト化後空冷する熱処理。
備考:
その目的は、前加工の影響を除去し、結晶核を微細化して、機械的性質を改善することである。鉄鋼の焼ならし加工は、JIS B 6911(※1) に規定している。
対応英語(参考):
normalizing
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼ならし及び焼なまし
番号: 2102(3.3)
用語: 焼なまし
定義:
適切な温度に加熱及び均熱した後、室温に戻ったときに、平衡に近い組織状態になるような条件で冷却することからなる熱処理。
備考:
この定義は非常に一般的であるので、処理の目的を規定する表現を使用することが推奨される。(光輝焼なまし、完全焼なまし、軟化焼なまし、変態域焼なまし、等温焼なまし及び変態点下焼なまし参照)。
対応英語(参考):
annealing
(※1)
鉄鋼の焼ならし加工について引用されているJIS規格は以下です。
JIS B 6911
鉄鋼の焼ならし及び焼なまし加工
この規格では、鉄鋼の焼ならし及び焼なまし加工について、加工の種類及び記号、加工材料、加工設備、加工方法などに関して規定されています。
なお、各種の焼ならし及び焼なまし加工の種類及び記号は以下になります。
(加工の種類) ⇒ (記号)
・焼ならし ⇒ HNR
・完全焼なまし ⇒ HAF
・等温焼なまし ⇒ HAI
・軟化焼なまし ⇒ HASF
・低温焼なまし ⇒ HAL
・応力除去焼なまし ⇒ HAR
・球状化焼なまし ⇒ HAS