鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

箱焼なまし/可鍛化焼なまし/黒鉛化焼なまし



”焼ならし及び焼なまし”に分類されている用語のうち、『箱焼なまし』、『可鍛化焼なまし』、『黒鉛化焼なまし』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”焼ならし及び焼なまし”に分類されている用語には、以下の、『箱焼なまし』、『可鍛化焼なまし』、『黒鉛化焼なまし』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(熱処理)
⇒【焼ならし及び焼なまし】


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼ならし及び焼なまし

番号: 2112(3.17)

用語: 箱焼なまし

定義:
酸化を最小に抑えるため密閉容器中で行われる焼なまし。

対応英語(参考):
box annealing


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼ならし及び焼なまし

番号: 2113(3.95)

用語: 可鍛化焼なまし

定義:
脱炭
(※1)又はセメンタイトの黒鉛化によって可鍛鋳鉄(附属書1 4.53参照)の組織を得ることを意図して、白鋳鉄に行われる熱処理。

対応英語(参考):
malleablizing


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 焼ならし及び焼なまし

番号: 2114(3.71)

用語: 黒鉛化焼なまし

定義:
鉄鋼の炭化物の全部又は一部を黒鉛化させるために過共晶鋳鉄に適用される熱処理。

対応英語(参考):
graphitizing


(※1)
脱炭とは、鉄鋼製品の表面における炭素の欠乏のことで、特に脱炭処理といえば、鉄鋼製品の脱炭を意図した熱化学処理を意味します。