焼なまし双晶/共晶黒鉛/片状黒鉛/球状黒鉛
”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『焼なまし双晶』、『共晶黒鉛』、『片状黒鉛』、『球状黒鉛』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の『焼なまし双晶』、『共晶黒鉛』、『片状黒鉛』、『球状黒鉛』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(熱処理)
⇒【熱処理一般】
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1324
用語: 焼なまし双晶
定義:
焼なましして再結晶や結晶粒成長が起こるときに現れる双晶。(※1)
対応英語(参考):
annealing twin
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1325
用語: 共晶黒鉛
定義:
共晶状の微細な片状黒鉛、又は可鍛鋳鉄の焼なまし以前に既に白鋳鉄(白銑)中に存在する黒鉛。
備考: 後者をモットル(mottle)ともいう。
対応英語(参考):
eutectic graphite
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1326
用語: 片状黒鉛
定義:
ねずみ鋳鉄中に生じる片状の黒鉛。
備考: ばら状黒鉛(graphite rosette)、共晶黒鉛(eutectic graphite)もこれに含まれる。
対応英語(参考):
graphite flake, flake graphite
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1327
用語: 球状黒鉛
定義:
マグネシウムなどで処理して製造した球状黒鉛鋳鉄に生じる密な球状の黒鉛。
対応英語(参考):
spheroidal graphite, nodular graphite
(※1)
双晶とは、一つの結晶粒の中で、結晶格子の構造は同じであるが、ある一定の面を境界にして、互いに鏡面対象となっているような結晶のことです。