パーライト/結晶粒度/ウイドマンステッテン組織/双晶
”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『パーライト』、『結晶粒度』、『ウイドマンステッテン組織』、『双晶』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の『パーライト』、『結晶粒度』、『ウイドマンステッテン組織』、『双晶』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(熱処理)
⇒【熱処理一般】
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1320(4.41)
用語: パーライト
定義:
オーステナイトの共析分解によって形成されるフェライトとセメンタイトの層状集合体。
対応英語(参考):
pearlite
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1321(4.25)
用語: 結晶粒度
定義:
顕微鏡観察断面に現出された結晶粒の大きさ。
備考1. 一般にはこれを比較法又は切断法によって求めた粒度番号で表す。
備考2. オーステナイト結晶粒度の試験方法は JIS G 0551 に、また、フェライト結晶粒度の試験方法は JIS G 0552 に規定している。
対応英語(参考):
grain size
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1322(4.51)
用語: ウイドマンステッテン組織
定義:
母相固溶体の特定の結晶面に沿う新しい相の形成によってもたらされる組織。
備考:
亜共析鋼の場合、顕微鏡観察断面において、それはパーライトを背景とした針状フェライト組織として現れる場合が多い。
過共析鋼の場合には、針状組織はセメンタイト(※1)からなる。
対応英語(参考):
Widmannstaetten structure
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1323
用語: 双晶
定義:
一つの結晶粒の中で、結晶格子の構造は同じであるが、ある一定の面(双晶面という。)を境界にして、互いに鏡面対象となっているような結晶。
備考:
一般の金属に見られる双晶の種類としては、変形双晶(deformation twin)、変態双晶(transformation twin)及び焼なまし双晶(annealing twin)がある。
対応英語(参考):
twin
(※1)
セメンタイトとは、Fe3C の化学式で示される鉄炭化物のことです。