鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

しま状組織/炭化物/セメンタイト/初析セメンタイト



”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『しま状組織』、『炭化物』、『セメンタイト』、『初析セメンタイト』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の『しま状組織』、『炭化物』、『セメンタイト』、『初析セメンタイト』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(熱処理)
⇒【熱処理一般】


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般

番号: 1316(4.9)

用語: しま状組織

定義:
顕微鏡観察断面に現れる熱間加工の方向に平衡なしま状に観察される組織。
備考:
熱間加工時にしま状に存在した偏析帯とその他の部分の変態相が異なるためにしま状に観察される。

対応英語(参考):
banded structure


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般

番号: 1317

用語: 炭化物

定義:
炭素と一つ又はそれ以上の金属元素との化合物。
備考:
特に二つ以上の金属元素を必要成分とするものを複炭化物(double carbide)という。

対応英語(参考):
carbide


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般

番号: 1318(4.11)

用語: セメンタイト

定義:
Fe3C の化学式で示される鉄炭化物。

対応英語(参考):
cementite


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般

番号: 1319

用語: 初析セメンタイト

定義:
過共析鋼を高温から冷却する際に、共析変態に先立ってオーステナイトから析出するセメンタイト。

対応英語(参考):
pro-eutectoid cementite