共晶/共析/析出/偏析
”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『共晶』、『共析』、『析出』、『偏析』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の『共晶』、『共析』、『析出』、『偏析』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(熱処理)
⇒【熱処理一般】
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1312
用語: 共晶
定義:
冷却の過程で、一つの融液から二つ以上の固相が密に混合した組織への変化、又はその反応で生じた組織。
備考:
平衡状態図で共晶成分より合金元素濃度が少ないときには亜共晶(hypo-eutectic)、多いときには過共晶(hyper-eutectic)という。
対応英語(参考):
eutectic
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1313
用語: 共析
定義:
冷却の過程で、一つの固溶体から二つの固相が密に混合した組織への変態、又はその変態で生じた組織。
備考:
平衡状態図で共析成分より合金元素濃度が少ないときには亜共析(hypo-eutectoid)、多いときには過共析(hyper-eutectoid)という。
対応英語(参考):
eutectoid
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1314
用語: 析出
定義:
固溶体(※1)から異相の結晶が分離成長する現象。
対応英語(参考):
precipitation
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1315
用語: 偏析
定義:
合金元素や不純物が不均一に偏在している現象又はその状態。
対応英語(参考):
segregation
(※1)
固溶体とは、2種以上の元素によって形成される均一な固体の結晶質の相のことです。