鋼材の焼入れ,熱処理,JIS規格鋼製品の材質,種類,品質,試験等

 

拡散浸透処理/加工熱処理



”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『拡散浸透処理』、『加工熱処理』のJIS規格における定義その他について。

主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の『拡散浸透処理』、『加工熱処理』などの用語が定義されています。

鉄鋼用語(熱処理)
⇒【熱処理一般】


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般

番号: 1108

用語: 拡散浸透処理

定義:
表面に他の金属元素又は非金属元素を拡散浸透させる熱処理の総称。
備考1.
拡散被膜処理又はセメンテーション(cementation)
(※1)ともいう。
備考2.
アルミナイジング(aluminizing)又は、
カロライジング(calorizing)、
ガルバナイジング(galvanizing)、
サルファライジング(sulphurizing)、
クロマイジング(chromizing)、
シリコナイジング(siliconizing)、
シェライダイジング(sheradizing)
などがある。

対応英語(参考):
diffusion coating


分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般

番号: 1109(3.149)

用語: 加工熱処理

定義:
最終の塑性加工がある温度範囲で行われ、熱処理だけでは繰り返して得られない特定の性質をもつ材料状態を生じさせる加工工程。
備考:
準安定オーステナイトの温度範囲で塑性加工した後、マルテンサイト変態を行わせるオースフォームなどがその代表的なものである。

対応英語(参考):
thermomechanical treatment


(※1)
拡散浸透処理ともいわれるセメンテーション(セメンテイション)とは、ISO の定義では、金属元素又はメタロイドを鉄鋼製品に導入しようとする熱化学処理とされており、金属材料の表面層の硬さ又は耐熱耐食性などを向上させるために、高温度の各種触媒中で、他の元素を表面に拡散させる操作のことです。