赤熱ぜい性/青熱ぜい性/低温ぜい性/σぜい性
”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『赤熱ぜい性』、『青熱ぜい性』、『低温ぜい性』、『σぜい性』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の『赤熱ぜい性』、『青熱ぜい性』、『低温ぜい性』、『σぜい性』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(熱処理)
⇒【熱処理一般】
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1212
用語: 赤熱ぜい性
定義:
熱間加工の温度範囲で鋼がもろくなる性質。
対応英語(参考):
red shortness
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1213
用語: 青熱ぜい性
定義:
200〜300℃付近で鋼の引張強さや硬さが常温の場合より増加し、伸び、絞りが減少して、もろくなる性質。
備考:
青熱ぜい性と呼ばれるのは、この温度範囲で、青い酸化被膜が表面に形成されるためである。
対応英語(参考):
blue shortness
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1214
用語: 低温ぜい性
定義:
室温付近又はそれ以下の低温で、鉄鋼の衝撃値が急激に低下して、もろくなる性質。
対応英語(参考):
cold shortness
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1215
用語: σぜい性
定義:
σ相の析出分離によって起こるぜい化現象。
備考:
σ相とはクロムを20%以上含む高クロム鋼、高クロムニッケル鋼などに現れる金属間化合物。
対応英語(参考):
sigma embrittlement