安定化熱処理/安定化焼なまし/均熱,均熱処理/オーステナイト化
”熱処理一般”に分類されている用語のうち、『安定化熱処理』、『安定化焼なまし』、『均熱,均熱処理』、『オーステナイト化』のJIS規格における定義その他について。
主に圧延、鋳造又は鍛造された鋼の熱処理に関する主な用語として、鉄鋼用語(熱処理)(JIS G 0201)において”熱処理一般”に分類されている用語には、以下の『安定化熱処理』、『安定化焼なまし』、『均熱,均熱処理』、『オーステナイト化』などの用語が定義されています。
鉄鋼用語(熱処理)
⇒【熱処理一般】
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1113(3.133)
用語: 安定化熱処理
定義:
時間経過による寸法、又は組織の変化を防ぐことを意図した鉄鋼製品の熱処理。
対応英語(参考):
stabilizing
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1114(3.134)
用語: 安定化焼なまし
定義:
化合物、例えば、安定化オーステナイト系ステンレス鋼における炭化物の析出又は球状化をする目的で、850℃近辺で行う焼なまし。
対応英語(参考):
stabilizing annealing
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1115(3.126)
用語: 均熱,均熱処理
定義:
温度が一定に保たれる熱サイクルの部分。
備考:
当該温度が、例えば、炉のものか、製品の表面か、製品の全断面についてのものなのか、又は製品その他の特定点を指すのかを、規定する必要がある。
主として、材料の内外の温度差が少なくなるようにする目的で、適切な時間、一定の温度に保持すること。
対応英語(参考):
soaking
分類: 鉄鋼用語(熱処理) > 熱処理一般
番号: 1116(3.7)
用語: オーステナイト化
定義:
鉄鋼製品の組織がオーステナイトになるような温度で行う処理。
備考:
もし変態(※1)が完全でない場合には、部分的オーステナイト化と呼ぶ。
対応英語(参考):
austenitizing
(※1)
一般に変態とは、温度を上昇又は下降させた場合などに、ある結晶構造から他の結晶構造に変化する現象のことです。
必ずしも結晶構造の変化を伴わないものもあります。